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平成15年度 長野県精密工業試験場研究報告  No.17 2004-8

  ※原本をご希望の方は工業技術総合センター精密・電子技術部門まで御連絡下さい


  《論文》
ゴム製品等の形状測定に関する研究
レーザ共振器用回折格子作製技術の開発
YAGレーザによる局所加熱バーリング加工
難削材のセミドライ切削加工
切削工具の刃先状態センシングシステムの試作(第2報) − 実証実験 −
製品中の環境負荷物質分析システムの構築に関する研究
ホスフィン酸浴を用いたニッケルーリンめっき多層膜の作製
電位制御による湿式めっき多層膜の作製法
下水汚泥焼却灰の再資源化に関する研究 − 人工ゼオライト及びリン化合物の製造方法 −
10Vと100Vの基準電圧を用いた積み上げ法による直流分圧比の自己校正
スパッタ法による光学多層膜の作製
ドライエッチング装置による二次元フォトニック結晶透明導電膜(ITO)電極の作成
《資料》
微小くぼみの成形と形状測定
位相補償形ディジタルフィルタによる粗さ曲線の取得
オルゴール振動板の振動解析
ピコ秒レーザによる微小穴加工
キャピラリー電気泳動法を用いたホスフィン酸めっき浴の分析
ディジタルマルチメータを用いた抵抗比測定
電気計測器の校正試験成績書作成支援ソフトウェアの開発
ギャップ付きトランスの磁場解析
《抄録》
プレス打抜き加工における加工条件の最適化
Heterodyne Fourier transform spectrometer for the near- infrared region
Characterization of KNbO3 Crystal by Traveling Solvent Floating Zone(TSFZ) Method
Non-stoichiometry in Potassium Niobate Crystals Grown by Directional Solidification
水晶・三脚音さ共振子を用いた横置き型ジャイロ・センサ
SiO2/Si 多層膜の深さ方向分析のラウンドロビン試験 

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研究抄録

《論文》
ゴム製品等の形状測定に関する研究
尾坂 一* 江口穫正* 児野武郎*

 パッキン等のゴム成形部品は柔らかいため、自ら形状を保持することが難しく、明確な測定方法も確立されていない。そのため形状測定は測定技術者のノウハウに依存しているのが現状である。測定結果は置き方、測定方法により大きな相違を生じてしまう。そこで安定したデータを得る手法、治具を検討した。サンプルから平らな断面をカットする方法、断面形状を高精度に非接触測定する技術、そしてサンプルを安定して保持する治具の製作についての研究を行った。実際のゴム製サンプルを使用して形状測定実験を行った結果、安定したデータを得ることができた。

*測定部
Top
レーザ共振器用回折格子作製技術の開発*
河部 繁** 山岸 光** 黒河内靖子*** 池田博通**

 有機半導体レーザに用いる共振器用回折格子の金型を微細切削により作製することを試みた。無電解Ni-Pめっきを付着させた金型表面上に、微細ピッチのV溝形状で構成される回折格子を形成させるもので、超精密マイクロ加工機を用いて加工を行った。金型加工に対する最適加工条件を見い出す実験を行い、その条件を基に加工を行った結果、形状精度、表面性状共に良好な、270nmピッチのV溝 6,000本からなる回折格子の金型が作製できた。

* 知的クラスター創成事業に係る共同研究に協力するため、財団法人長野県テクノ財団から受託した研究
** 加工部
*** 半導体部

Top
YAGレーザによる局所加熱バーリング加工*
山岸 光** 増田雪也*** 望月英治****

 YAGレーザにより材料を局所的に加熱し、バーリング加工を行う局所加熱バーリング加工法を提案し、SUS304-Hの加工特性について検討した。その結果、レーザを照射することにより、加工荷重
が2割ほど減少し、クラックの発生を抑えられることが確認できた。

* 共同研究
** 加工部
*** 測定部(現在 増田技術事務所代表)
**** 株式会社ミスズ工業 企画開発グループ(現在 企画開発チーム)
Top
難削材のセミドライ切削加工*
新井亮一**

 難削材と呼ばれるインコネル600、コバール、チタン合金(Ti-6Al-4V)について、MQL(Minimum Quantity Lubrication)によるセミドライ切削加工を行い、加工表面性状と刃先観察により切削性を評価した。その結果、通常のウェット切削と比較して同等以上の切削性を示すことがわかった。

* 平成15年度静岡大学における技術研修テーマ
** 加工部
Top
切削工具の刃先状態センシングシステムの試作(第2報) − 実証実験 −
小林耕治*  横道正和* 

 切削加工では、工具には摩耗や構成刃先生成等の変化が生じる。これを調べるためには、工具顕微鏡等で工具を観察する。しかし、この観察のためには、工具を一旦工作機械から取り外さなければならず、手間がかかる。そこで本研究では、切削工具の刃先状態をセンシングするシステムを製作し、CNC旋盤に組み込み、工具の摩耗等のオンザマシン計測を可能とした。これにより、工具の刃先状態の全焦点画像と三次元形状データを、オペレータの介在なしにセンシングできるようになった。

* 加工部
Top
製品中の環境負荷物質分析システムの構築に関する研究*
宇敷澄子** 曽根原浩幸** 町田一己*** 竹田 亮*** 百瀬英一***

  製品に使用される材料中の環境負荷物質のうち、カドミウムと鉛の誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)による定量分析を行うための分析システムを構築した。硫酸を使用したマイクロウェーブ分解で、残留物からエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを用いて、鉛を抽出する前処理が有効であることが確認できた。カドミウムの定量分析における不確かさを見積もり、信頼性を検証することができた。

* 共同研究
** 化学部
*** KOA
Top
ホスフィン酸浴を用いたニッケルーリンめっき多層膜の作製
成田 博*  高根直人*  永谷 聡*

 ホスフィン酸及び硫酸ニッケルからなるめっき浴を用いて、電気めっき法と無電解めっき法を併用して、一浴からニッケル−リンめっき多層膜を作製した。走査型電子顕微鏡観察及び電子線プローブマイクロアナライザによるリンの線分析により、多層膜はリン濃度の異なる2種類の層が交互に5周期積層された膜であることを確認した。X線回折測定により、リン濃度の異なる2種類の膜は結晶性と非結晶性であることを確認した。

* 化学部
Top
電位制御による湿式めっき多層膜の作製法
高根直人* 永谷 聡* 成田 博*

 湿式めっき多層膜の作製方法は既知のものであるが、この技術的な知見を得るための基礎実験を行った。パーソナルコンピュータとポテンショスタットからなる簡易的な成膜システムを構築し、電位制御法により100nmの銅層およびニッケル層からなる多層膜を単一浴中で作製することができた。また、この実験により湿式めっき多層膜の作製に関する技術的な知見を得ることができた。

* 化学部
Top
下水汚泥焼却灰の再資源化に関する研究 − 人工ゼオライト及びリン化合物の製造方法 −*
曽根原浩幸** 成田 博** 春名淳介***

 下水汚泥焼却灰の再資源化について検討した。その結果、人工ゼオライトを合成し、かつリン化合物を製造する一方法を提案できた。オートクレーブを用いた水熱合成法により、下水汚泥焼却灰から人工ゼオライトを合成することができた。下水汚泥焼却灰から人工ゼオライトを合成する過程で得られた副生成物から、リン化合物を製造することができた。さらに人工ゼオライト、リン化合物を回収した後に残った水酸化ナトリウム水溶液は、あらためて水熱合成に再利用できることを見出した。

* 共同研究
** 化学部
*** 拒蜷ス技研
Top
10Vと100Vの基準電圧を用いた積み上げ法による直流分圧比の自己校正*
花岡健一** 松沢草介** 工藤賢一** 丸山久友** 伊藤弥生美*** 坂本泰彦***

 A highly accurate, guarded series-resistors-type voltage divider has been developed for measuring direct voltages of the range of 10 V to 1000 V. A divider consists of wirewound bobbin resistors which are installed in a temperature regulated oil bath and supplied with 1 mA constant current by the 1000 V of a calibrator. The voltage ratios are determined by a self-calibration technique using 10 V and 100 V reference voltages. Typical relative uncertainty is several parts per 107 for self-calibration of voltage ratio of 1000 V to 10 V. A comparison of the voltage ratio calibrations between this system and that of National Metrology Institute of Japan showed a reasonable agreement.

* 電気学会論文誌 A,124巻3号,236-242,2004 より(社)電気学会の許可を得て転載
** 電子部
*** 独立行政法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センター
Top
スパッタ法による光学多層膜の作製
三沢雅芳* 米久保荘* 黒河内靖子*

 屈折率の異なる透明膜を積層する光学多層膜では、微細な構造が膜劣化の大きな原因となる。そこで、スパッタ法により、酸化チタン膜と酸化シリコン膜の多層膜を作製し、膜構造観察及び分析評価を行った。酸化チタン膜は、スパッタ圧を0.25〜0.8Paに変化させたところ、0.25Paにて緻密で平坦な膜が得られた。積層した場合、下地の表面形状により上側の膜形状が変化し、特に酸化チタン膜では単層膜と異なる粗い柱状構造が観察された。多層膜のXPS深さ方向分析から界面領域が10〜15nmであることがわかった。下地が酸化シリコンの酸化チタンとの界面では酸化シリコンの還元が見られた。酸化シリコン膜は下地によらずに粒界の見られない膜構造となるのに対し、酸化チタン膜では下地の表面性状により膜構造の変化が見られたので、下地が膜構造の制御要素であることがわかった。

* 半導体部
ドライエッチング装置による二次元フォトニック結晶透明導電膜(ITO)電極の作成*
原澤唯史** 三沢雅芳** 米久保荘**

 二次元フォトニック結晶を用いた有機発光素子(LED)に用いる透明導電膜(Indium Tin Oxide、ITO)電極の作成を目指し、ドライエッチング装置を用いたガラス基板上のITO薄膜の微細加工法の検討を行った。その結果、エチルアルコールとメチルアルコールの混合溶液をエッチングガスとすることにより、ITO薄膜に微細パターン形状をエッチングすることができた。

* 知的クラスター創成事業に係る共同研究に協力するため財団法人長野県テクノ財団から受託した研究
** 半導体部
Top
《資料》
微小くぼみの成形と形状測定*
上条和之**

 微細加工に多用される半導体プロセスでは加工材料に制約がある。材料による制約が少ない硬さ試験機を用い、形状測定が容易なマイクロメートルサイズのくぼみを一般的な金属材料に成形し、その形状測定を行った。その結果、深さ方向にばらつきがおよそ0.1μmの微小くぼみの成形が可能であることを確認した。

* 集積活性化推進研究
** 測定部
Top
位相補償形ディジタルフィルタによる粗さ曲線の取得
児野武郎*

 近年のJIS改正により、表面粗さ測定機によって取得した試料表面の輪郭曲線を長波長成分と短波長成分に分離する輪郭曲線フィルタに、ディジタルフィルタが採用された。これにより位相遅れによるひずみのない粗さ曲線が取得できるようになった。このフィルタは比較的平易に作成できるため、今回プログラムによって実際の測定データに適用し、旧規格でのフィルタのみ搭載している表面粗さ試験機でも現在のJISに基づいた粗さ、うねりの評価ができるようにした。

* 測定部
Top
オルゴール振動板の振動解析*
山岸 光**  真弓義彦***

 有限要素法によるシミュレータを用いて、オルゴール振動板のモード解析を行った。その結果、弁単体の固有振動数と、座を含めた振動板全体の固有振動数に、7Hzから31Hzまでの差異が生じることを確認できた。また、振動板本体の板厚を1.5mmから1.0mmに変更したときのモード解析を行い、そのときの固有振動数の差を最小にするための弁の厚さを導き出した。

* 共同研究
** 加工部
*** 株式会社サンキョウオルゴール
Top
ピコ秒レーザによる微小穴加工*
新井亮一** 山岸 光** 垣内健児*** 吉田善一****

 短パルスレーザであるピコ秒レーザの微細加工への適用性を検証するため、電子回路用樹脂基板(両面銅張り)、金属(SUS304薄板)、フッ素系樹脂への微小穴加工実験を行った。その結果、いずれの材料へも良好な穴形状で加工が可能であった。


* 本報の一部は(財)長野県テクノ財団「微細レーザ加工技術研究会」における研究成果である。
** 加工部
*** 電子部
**** 東洋大学工学部
Top
キャピラリー電気泳動法を用いたホスフィン酸めっき浴の分析
永谷 聡* 高根直人* 成田 博*

 めっき浴の分析方法としてキャピラリー電気泳動法に注目した。無電解めっき浴のひとつであるホスフィン酸浴を用い、無電解めっきおよび電気めっきを行っていく過程において、浴中でのホスフィン酸イオンおよびホスホン酸イオンがどのように変化していくか確認した。浴の老化に伴い、ホスフィン酸イオンの減少とホスホン酸イオンの増加していく過程を示すことができた。

* 化学部
Top
ディジタルマルチメータを用いた抵抗比測定
花岡健一* 松沢草介*

 ディジタルマルチメータの同一抵抗レンジを用い、抵抗比を求める方法がある。ディジタルマルチメータの直線性、電圧測定系の入力抵抗、抵抗オフセット、及び、回路内の熱起電力等が測定エラーの主な要因となるが、操作が簡便であり応用が期待できる。この方法に関する測定エラーの影響量を調べ、10kΩを基準とした1:10あるいは1:0.1の抵抗比測定により、抵抗標準のレンジ拡大を行った。得られた測定値(1Ω〜1MΩ)は、精密工業試験場がJCSS認定事業者として行っている校正結果、日本電気計器検定所の行った校正結果と1ppm程度で一致し、有効な測定方法であることを確認した

* 電子部
Top
電気計測器の校正試験成績書作成支援ソフトウェアの開発
輕部俊幸*

 Microsoft** Access2000を利用して、精密工業試験場内で行う電気計測器の校正試験の試験成績書作成を支援するソフトウェアを開発した。試験データから自動的に校正値を算出し、さらに成績書を自動作成することができる。このソフトウェアにより、試験終了後の手計算によるデータ処理の時間を省くことができ、従来よりも迅速に、試験成績書を作成して依頼者へ渡すことが可能となった。

* 電子部
** Microsoft、MS-DOS、Windowsは米マイクロソフト社の登録商標
Top
ギャップ付きトランスの磁場解析
三沢雅芳* 原澤唯史*

 小型電源の必須部品であるギャップ付き小型トランスには、インダクタンス調整が容易等の利点がある反面、磁束が外部に漏れてノイズとなる欠点がある。これらの特性を解析するため、E型とI型の磁性体コアと、1次、2次コイルで構成されるモデルを作成し、ギャップを変化させて磁束分布やインダクタンスの数値解析を行い、特性との関係を評価した。その結果、ギャップの増加によりインダクタンスは減少し、漏れ磁束の領域が広がる様子が見られた。また、コイルに抵抗を介して電圧をステップ印加させた場合の電流応答特性では、ギャップが広いほど飽和電流に至る時間が短くなることが解析できた。これらの関係から、インダクタンスがギャップ変化に対して安定で比較的値が大きく、漏れ磁束が少なくなるようなギャップ値を求められた。

*半導体部
Top
《抄録》
プレス打抜き加工における加工条件の最適化
増田雪也* 山岸 光**

 The process of press stamping provides excellent stamping efficiency and is indispensable for reducing cost through mass-production. Although it is a simple process for stamping work using punches and dies, it involves a complicated mechanism because it is accompanied by the destruction of materials and plasticdeformation. For this reason, a theoretical analysis is difficult, and in many cases, the stamping conditionsare determined through researchcentering on qualitative methods and experience of field engineers. In thisstudy, therefore, we investigated the possibility of applying quality engineering in press stamping and optimizing stamping conditions. As a result, it was clarified that quality engineering could be applied and the punch material and the plate holding force had major effects on the S/N ratio, and we could determine the optimum stamping conditions. We could also improve the heights of burrs, a quality characteristic.

品質工学会誌 第12巻 第1号 pp.97-104(2004)

* 測定部(現在 増田技術事務所代表) 
** 加工部
Top
Heterodyne Fourier transform spectrometer for the near- infrared region
Akiko HIRAI, Hirokazu MATSUMOTO*, Dejiao LIN**, Chie TAGAKI***

 A Fourier transform spectrometer with heterodyne modulation achieved by a moving diffraction grating has been developed for the near-infrared (NIR) region. The grating simultaneously acts as a beam splitter and a modulator, which realizes the optical frequency shift of incident light for increasing the sensitivity of measurements by the heterodyne detection technique. The differences in diffraction angle among broad spectra are compensated by a collimating mirror and plane mirrors. The proposed spectrometer is used forthe measurements of spectra in the NIR region. The signal-to-noise ratio of measurements is improved sevenfold with a heterodyne modulation of 410 Hz. As examples, this spectrometer is applied for quantitative calibration and discrimination of organic solutions. The measurement of transmission spectra of a grape is also demonstrated.

OPTICS EXPRESS, Vol.11, No.11, pp.1258-1264, June 2003

* National Metrology Institute of Japan, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)
** State Key Laboratory of Precision Measurement Technology and Instruments, Tsinghua University
*** Chemical Division
Top
Characterization of KNbO3 Crystalby Traveling Solvent Floating Zone (TSFZ) Method
工藤賢一* 垣内健児* 水谷康治** 深海龍夫**

 The effect of solvent and feed rod composition on optical and electrical properties of KNbO3 crystals grown by the traveling solvent floating zone (TSFZ) method was studied. As-grown crystals were crack-free, blue, semiconductive and had a multi-domain structure. Optical transmission decreased with increasing potassium content in the solvent and feed rod, while the absorption edge remained unchanged at 380 nm. Two discontinuities of electrical conductivity over the range from room temperature to 500℃ were observed. These transition temperatures decreased with increasing potassium content, whereas the activation energy over the range from room temperature to 100℃ remained unchanged at 0.2 eV.

Japanese Journal of Applied Physics, Vol.42, No.9B, pp.6099-6101, September 2003

* 電子部
** 信州大学工学部
Top
Non-stoichiometry in Potassium Niobate Crystals Grown by Directional Solidification
工藤賢一* 垣内健児* 水谷康治** 深海龍夫** 干川圭吾***

 Potassium niobate (KNbO3) crystals were grown in a platinum crucible by directional solidification from stoichiometric starting materials. The solidified boules were approximately 10 mm in diameter by 50 mm in length. It was confirmed that KNbO3 melts incongruently, so that the initial, intermediate and final regions of the boules consisted, respectively, of a mixture of K4Nb6O17 and KNbO3, pure KNbO3, and a mixture of KNbO3, K2CO3 and K8Nb6O19. The KNbO3 crystals in the intermediate region were polycrystalline with a grain size of several millimeters, and the crystal colorations changed from pale red, through milk white to blue with increasing K concentration in the melt. It was concluded that differences in the lattice parameters and the transition temperatures between the pale red, milk white and blue KNbO3 crystals resulted from the existence of non-stoichiometry in KNbO3.

Journal of Crystal Growth, Vol.267, Issue 1-2, pp.150-155, June 2004

* 電子部
** 信州大学工学部
*** 信州大学教育学部
Top
水晶・三脚音さ共振子を用いた横置き型ジャイロ・センサ
小板橋竜雄* 岡田恵也** 富川義朗*** 米久保荘****

 水晶・三脚音さ共振子を用いた横置き型の振動ジャイロ・センサは、従来の縦置き型に比べて感度が低く、検出目的外の角速度が作用する場合に発生する誤差信号(他軸感度)が問題となっていた。そこで、この他軸感度の原因について考察し、これを低減する構造について提案し、これに基づいて有限要素法を用いた解析により設計した。さらに、設計に基づいて、水晶・三脚音さ共振子を用いた横置き型ジャイロ・センサを作製し、その特性を評価した。その結果、直線性、他軸感度、温度特性等が非常に良好で、実用に耐えうる性能を持った検出軸方向の高さが非常に薄型なジャイロ・センサが開発できた。

超音波TECHNO Vol.16, No.3, pp87-93 (2004)

* 長野県工業試験場
** マイクロストーン(株)
*** 山形大学
**** 半導体部
Top
SiO2/Si 多層膜の深さ方向分析のラウンドロビン試験
小島勇夫* 斎藤隆之** 下里直子*** 米久保荘**** 他

 深さ分解能に影響する因子として、イオンビームのアライメントや照射領域調整など装置の調整に依存する因子がある。JIS K 0146:2002(ISO 14606:2000)ではオージェ電子分光(AES)、X線光電子分光(XPS)を用いた深さ方向分析に対して、層状の標準物質を利用して装置を調整することを求めている。ここでは、標準物質を実際にどのように利用したらよいかの指針を得るために共同分析を試みた。共同分析試料にはSiO2/Si多層膜(5層、各層の見込み厚さは20nm)を用いた。測定後、クレータの形状測定を行い、深さ分解能と分析領域の表面粗さの関係を調べた。参加機関は20で、24件の報告があった。AESによる深さ分解能測定については、大半の機関がほぼ良好な結果を得ているが、XPSでは約半数の報告で深さ分解能が深さとともに劣化した。良好な測定では、SiO2とSi中からの脱出深さの違いに起因してSi/SiO2界面およびSiO2/Si界面で深さ分解能が異なる現象が明快に示されている。深さ分解能の劣化が生じる原因として以下の2つの場合が示された。(1)イオンビームの中心は分析領域と一致しているが、ラスター範囲あるいはイオンビーム径の調整が良くない。この場合は、表面粗さおよび深さ分解能の両方が劣化する。(2)イオンビームの中心が分析領域とずれている。この場合は、表面粗さが小さくても、深さ分 解能は悪い。

産総研計量標準報告 Vol.2, No.1, pp55-60 (2003)

* 独立行政法人産業技術総合研究所
** 北海道立工業試験場
*** 長野県工業試験場
**** 半導体部
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(H16.09)

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