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平成13年度 長野県精密工業試験場研究報告 No.15 2002-8
※原本をご希望の方は工業技術総合センター精密・電子技術部門まで御連絡下さい
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研究抄録
| 《論文》 |
| 品質工学を用いた電解研磨加工の最適化 |
| 増田雪也 電解研磨加工は、平滑性に優れた加工面が得られる等のメリットがある。ワークはそれぞれの形状により、加工条件を調整する必要があるが、加工条件が与える影響について検討されている例は少なく、経験により決定されているケースが多い。 そこで本研究では、品質工学を用いてオーステナイト系ステンレス鋼の電解研磨加工における最適条件を検討した。その結果、研磨電圧、陰極面、陰極面直径および研磨液循環流量が、SN比および感度に対して大きな影響を与えることが明らかとなった。また、最適条件では電解研磨液の劣化による影響をほどんど受けずに研磨加工をすることができた。 |
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| 高精度切削加工による高性能回折光学素子の開発 −メタクリル樹脂の曲面加工− |
| 河部 繁 尼子 淳* レーザ加工へ用いるビーム分岐用の高性能な光学素子を実現するため、メタクリル樹脂に、2.5次元曲面形状を微細切削加工により作製することを試みた。最適な加工条件を見い出す実験を行い、その条件を基に加工を行った結果、従来の半導体製造プロセス技術で作製した矩形形状の素子に比べ、光学特性が優れる良好な素子が開発できた。 * セイコーエプソン |
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| YAGレーザによる局所加熱微細せん断加工 |
| 山岸 光 増田雪也 YAGレーザにより材料を局所的に加熱して、せん断加工を行う局所加熱微細せん断加工法を提案し、SUS304とA1050のせん断特性について検討した。その結果、SUS304では、せん断抵抗が減少し、A1050では逆に増加することが確認できた。 |
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| エキシマレーザによる微細加工に関する研究 |
| 新井亮一 垣内健児 ラインスペースの極細化が進む高密度実装回路基板へのエキシマレーザによる微小穴加工の適応性を検証するため、樹脂基板およびセラミックス基板について加工実験を行った。その結果、樹脂基板は両面に銅箔が張られ、ガラス繊維で強化された基板に微小穴が加工できた。セラミックス基板についても微小穴が加工可能であったが、セラミックスの種類によって加工性に差違が確認された。 |
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| アクティブ画像処理技術に関する研究(第4報) − 合焦画像と三次元形状データの同時取得 − |
| 小林耕治 横道正和 画像処理により奥行きのある物体の表面状態や三次元形状を知ることができれば、製品の検査に役立てる事が出来ると考える。そこで本研究では、奥行きのある物体をカメラの光軸方向にカメラ位置をずらして複数回撮像し、これらの画像から全面にピントが合った画像と、物体の三次元形状データを同時に取得する手法を開発した。 |
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| 密閉筐体構造の熱設計技術に関する研究 |
| 田口宗治 阿部敏之* 電子機器用筐体の開発・設計において市販の熱流体解析ソフトウェアによるシミュレーションを効果的に活用するための解析条件等を検討した。使用環境の制限から防爆構造が要求される密閉型筐体をサンプルとして、計算機シミュレーション結果と実測による温度分布を比較することにより、実測が難しい部分の温度分布や流れの状態の推定への有効性を確認した。 * 潟nーモニック・ドライブ・システムズ |
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| 直流分圧器の校正方法の確立及び安定度評価 |
| 松沢草介 花岡健一 工藤賢一 水野 厚* 久保田克俊* 公文良昭** 高見沢浩** 布山庸義*** 吉滝英利*** 山下昌三**** 中村圭史**** 電気計測器の校正に用いる広範囲な直流電圧標準は、供給されている10Vもしくは1V標準を積み上げることで実現できる。平成11〜12年度「長野県技術交流プラザ」において、1000Vまでの直流電圧標準を、積み上げ法で実現するための分圧器を開発した。この分圧器の特性を評価した結果、1000Vまでの直流電圧標準を±1ppmで実現する能力があることがわかった。さらに、分圧器の自己校正には安定な100V参照標準が必要であり、これを出力する装置を開発し特性を評価した。装置が十分な性能を有すことから、分圧比の自己校正システム全体としての校正能力は、±1ppmを上回ることが期待できる。 * 日置電機梶@ ** 双信電機梶@ *** 潟eクノクリエイティブズ **** KOA |
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| ガラスを主材料とした平行平板型標準空気コンデンサの可能性 |
| 花岡健一 松沢草介 市川洋介* 臼田 稔* 温度係数の小さい標準コンデンサの開発を目的として、ガラスを主材料にした平行平板型コンデンサを試作した。電極はガラスにアルミを蒸着することで形成し、組立には接着剤を使った。コンデンサの温度係数に影響を与える要因を個々に調査した後、温度特性を測定した。温度を23℃から40℃に上昇させると、容量は約1000ppm小さくなった。予想していた以上に大きな変化であり、この結果をふまえて、ガラスを主材料にした標準コンデンサの可能性を検討した。 * 潟Tンジェム |
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| 金めっき表面の放置による汚染とボンディング性 |
| 須山 聰 諸橋克之* 三沢雅芳 黒河内靖子 素子の実装で、ボンディングパッドの接合特性は、歩留まりや製品への信頼性に大きな影響を与える。特に金めっきボンディングパッド等は、通常環境に長期放置するとボンディング特性が大きく低下することがある。そこでボンディング特性の低下要因とその影響度を明確にすることを目指した。 その結果、ボンディングに影響を与えるのは、水分、特にケトン、アルデヒド、有機酸系有機物等である可能性があった。ボンディング強度が著しく向上するイオンエッチング処理10秒以内で除去される物質が、一つの妨害物質と考えると、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、アセトアルデヒド、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸やその重合物等とも推定され、これらのガスを発生する可能性のある製品に保管された場合、金めっきパッド等の汚染がより進行する可能性も推測された。 * スタンレー電気 |
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| パラジウムーチタンーポリイミド積層膜への微細接合 |
| 三沢雅芳 ガラス基板上に形成したポリイミド膜に、チタン、パラジウムを積層した膜へ金ワイヤボンディングによる微細接合を試み、金属膜の膜厚と接合性の関係を検討した。その結果、下地が金属やガラスのみの場合と異なり、金属膜の膜厚が接合性に大きく影響し、良好な接合には膜厚が0.5μm以上必要であった。接合には、加圧、超音波伝搬、熱伝導状態等の影響が複合している。例えば、金属膜の薄い場合には、ポリイミド界面に超音波による熱損傷らしき状態も観察された。この他、下地が有機膜で軟らかいため、有機膜と金属膜の積層構造での加圧による変形や応力分布に注目して解析を行った結果、金属膜の薄い場合、接合金ボール周辺部の狭い範囲で金属膜の応力値が高くかつ変形が大きくなることがわかり、これも金属膜あるいは有機膜の損傷要因となっている可能性が示された。 |
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| 《資料》 |
| 小さな部品の分光透過率・反射率測定法 |
| 尾坂 一 渡辺英二* 土屋太一** 製品の小型化が進み、そこに使用される光学部品も小さくなり、従来から測定を行っている光の透過率、反射率測定装置では、対応ができない例が増えてきた。そこで、小さなサンプルに対応できる分光透過率、反射率の測定方法を検討した。その結果、従来の1/4以下程度の面積での試料の計測が可能になり、また、部品単品でなく、ユニットに組み込んだ状態での測定も可能になった。 * 日本信号梶@ ** ミヨタ |
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| 超微小押し込み硬さ試験によるプラスチックの機械特性評価 |
| 上条和之 熱可塑性プラスチックの超微小押し込み硬さ試験を行った。得られた値と従来からある試験方法による値との比較を行った。その結果、圧縮強さ、圧縮弾性率、デュロメータ硬さ、ロックウェル硬さと良い相関があることが確認できた。またクリープ、粘弾性等の材料特性の違いを評価できた。 |
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| 繰り返し加熱時におけるポリフェニレンスルフィドからの発生ガスの分析 |
| 藤沢 健 熱分解ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて種々の繰り返し加熱条件のもとポリフェニレンスルフィドからの発生ガスを分析した。その結果、成形温度近くでの繰り返し加熱においては分解ガスの発生は確認できなかったが、450℃以上の過熱状態において分解ガスが確認され、また500℃過熱後に温度を下げた330℃加熱においても分解ガスの発生が確認された。 |
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| 樹脂中有害金属元素分析における分解方法の検討 −カドミウム・鉛の回収率− |
| 曽根原浩幸 宇敷澄子 誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法による樹脂中のカドミウム・鉛の定量分析を行うための試料分解方法を検討した。回収率は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)では550℃の乾式分解法で若干減少し、マイクロウェーブによる湿式分解法では良好な結果であった。アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)では、550℃及び450℃の乾式分解法でハロゲン系難燃化剤の影響により大幅に減少した。マイクロウェーブによる湿式分解法では硝酸・フッ化水素酸による分解で良好な結果であった。 |
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| ジェットモールディング法によるセラミックス膜の形成 |
| 成田 博 新井亮一 ルチル型酸化チタン粉末を用い、ジェットモールディング(JM)法による酸化チタン膜の成膜実験を行い、成膜速度の経時変化を昨年に引き続き調べた。アナターゼ型酸化チタン粉末による成膜実験では、あまり強固ではないが多孔質な膜を得た。基板加熱温度700℃ではルチル型への相転移は確認されなかった。酸化亜鉛粉末による成膜実験では、微細粒子が緻密に堆積した膜を形成することができた。 |
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| 人工ゼオライトの合成に関する研究 −原料スラグ中ムライト・石英・ガラスの定量方法の検討− |
| 曽根原浩幸 成田 博 春名淳介* 人工ゼオライト合成用原料スラグ中のムライト・石英・ガラスの定量方法について一方法を提案できた。塩酸に対する溶解性の違いから、ムライト中のアルミニウムとガラス中のアルミニウムを区別し定量分析することができた。ムライトの組成式とムライト中のアルミニウム量から、ムライト中のケイ素量が求められた。水酸化ナトリウム水溶液に対する溶解性の違いから、石英中のケイ素とガラス中のケイ素を区別し定量分析することができた。 * 拒蜷ス技研 |
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| 擬似抵抗を用いた高絶縁抵抗計の点検 |
| 花岡健一 松沢草介 本報告での擬似抵抗とは、高絶縁抵抗計の測定端子(HIGH,LOW)およびガード端子に接続し、既知の高抵抗の代わりとなる3端子抵抗である。高絶縁抵抗計(HP4329A)の高抵抗レンジに適応した擬似抵抗を作製した。この擬似抵抗を接続したところ、計算した値に指針が振れ、HP4329Aは正常に動作していることが確認できた。擬似抵抗は安価で作製可能であり、日常点検に役立っている。 |
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| 円筒型永久磁石の多極着磁解析 |
| 三沢雅芳 モータのロータあるいはステータに用いられている円筒型永久磁石では、着磁器により放射方向に多極着磁されている。この空間磁束密度分布をシミュレーションできれば、有効な開発支援ツールとなる。そこで、解析を試みた。まず、着磁器による着磁パターンの解析を行い、空間磁束密度分布を求めた。この磁束密度分布が円筒型磁石材料に加えられ、着磁されるので、磁石内部の磁化状態は、着磁器の空間磁束密度分布とまったく同じとして解析した。その結果、多極着磁された円筒型磁石による空間磁場分布は、一般的に計測される正弦波に近い分布が得られた。 |
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| 水晶三脚音さ共振子を用いた水平横置き型1軸角速度センサ |
| 米久保荘 岡田恵也* 黒河内靖子 三沢雅芳 水晶三脚音さ共振子を用いた水平横置き型1軸角速度センサを作製し、特性を評価した。その結果、センサ素子のZ軸回りの角速度に対する感度は、0.42mV/(deg/sec)で、非直線性は1.5%であった。X軸およびY軸回りの角速度に対しては、0.01mV/(deg/sec)以下の感度であり、実用的な特性を示した。また、-5℃から40℃の温度範囲において、感度の温度変化率は、3%以下であった。 * マイクロストーン |
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| 《抄録》 |
| 多層基板の電源層共振による放射ノイズの低減手法の検討 |
| 輕部俊幸 宮下純一 蜜澤雅之 多層回路基板では電源パターン(電源(Vcc)層とグラウンド(GND)層)の共振が不要輻射ノイズの増大に影響する。共振現象について解析を行い、さらに、その放射電界の低減方法について検討を行った。電源層の共振周波数はVcc層とGND層の対向している面の大きさに依存し、励振点の位置によっては共振が起こらないモードが存在する。また、共振に起因する放射電界は共振時に電流分布の腹となる位置に切込みを入れる方法、あるいは、電源パターンをGND-Vcc-GNDのように多層化する方法により低減できることを確認した。 エレクトロニクス実装学会 電磁特性研究会 公開研究会論文集 Vol.11,No3,pp.7-14(2002) |
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(H14.07)