ヘルプ


bccsViewは、最適加工条件探索装置(左図)の制御ソフトウエアから、 試験データ閲覧機能を独立させたものです。 bccsViewにより、最適加工条件探索装置が生成した切削試験結果を、 表やグラフを用いて、さまざまな角度から分析・評価することができます。

最適加工条件探索装置は、次の研究事業により開発されました。
事業名 中小企業技術開発産学官連携促進事業(中小企業庁・関東経済産業局)
テーマ 次世代材料加工情報デジタル化技術の開発
期間 平成14年〜16年
開発者 長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門 加工部

目次

画面の説明

画面は、大きくA〜Fの部分に分けられます。
  1. ファイル操作
  2. 表示したい試験対象(工具、被削材など)の選択
  3. 表示したい切削条件の選択
  4. 表示したい試験値の範囲の選択
  5. 表示方法の選択
  6. 表やグラフが表示されるエリア
表示されている文字列の多くは、リンクになっており、
クリックすることで表示状態が変化します。



操作方法

Aファイルの操作

表示するファイルの選択や、選択されているデータの保存を行います。
「選択結果の保存」は、例えば、多くの被削材のデータを含むファイルから、 特定の被削材だけのデータをファイル化したいときに使えます。



項目 意味
ファイルを開く 起動時のファイル選択と同じ動作
選択結果を保存 選択されているデータのみを保存する
File: 現在表示している試験結果のファイル名
パッケージ作成 メンテナンス用なので、起動しないで下さい。
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B試験対象の選択

起動時に選択したファイルに含まれるデータの中から、表示したい試験対象を選択します。
次の例の場合、チタンとコバールを比較する場合や、一つの材料について、工具による違いを 検討する場合に利用します。



表示されている文字をクリックして、閲覧したい試験対象を選択します。
例えば、kovar をクリックすると、次のように表示が変わります。



文字の色や、文字背景の色には、次のような意味があります。

項目 意味
白文字 その項目を含むデータは無い
黄文字 現在選択されているデータには、この項目がある
オレンジ文字 現在選択されていないが、その項目のデータがあるので、追加して選択できる
赤背景 その項目が選択されていることを示す
ただし例外として、何も選択されていないときは、全てが選択されていると見なします。

この試験例では、kovarについて、加工形態は外周切削、シャンクは12x12、工具はUTi20TとUS7020、 刃先Rは0.2mm、切削液は油性であることが分かります。
また、kovarの切削条件(送り、切り込み、切削速度)が黄色で分かるとともに、
kovar以外の材料の切削条件は、オレンジ色の文字列で表示されています。

この状態で、「選択結果を保存」をクリックすると、kovarの試験結果のみをファイル化できます。

C表示方法の決定

Bで選択した試験結果の表示形式を決定します。



こでは、次の操作を行います。
  • 表示する項目(測定値)を選択する
  • 測定値の並べ方を決める
  • 現在の表示形式を保存する

例えば、仕上げ面粗さを表示する場合は、「面粗さ」をクリックすると、仕上げ面粗さが表示されます。
表は色分けされており、最大値は赤、最小値は青で、中間の値は、赤から青までのグラデーションで表示されます。
この例では、一つのセルに値が2個入っていますが、これは2種類の工具に対応しています。
どちらかの工具を選択すると、その工具の値だけがセルに表示されます。



この表は、行に切り込み、列に送り、別々の表に切削速度が割り当てられていますが、
この割り当てを変えるには、表の「切り込み」「送り」「切削速度」という文字列(リンク)をクリックします。



例えば、表の中にある「切込」をクリックすると、表示が次のように変わります。
「面粗さ」と「切込」の背景が赤になっていますが、 これは、「面粗さ」の表の「切込」を変更しようとしていることを示しています。
変更したい項目を「< 行(横)に割り当てる項目を選択 >」の下から選んでください。
選択できない項目は黒文字になっています。



表の左には、表示形式を変更するボタンが並んでいます。
表の内容をグラフで表示する場合は、「グラフ」をクリックしてください。



グラフをクリックすると、表の内容がそのままグラフ化されます。
行が線種に、列がX軸に割り当てられます。
なお、一つのセルに複数の値がある場合は、一番上の値がグラフ化されます。



「生データ」の下の「1.0倍 X Y」をクリックすると、ダイアログでグラフの表示を変更できます。
サイズは、グラフの表示サイズです。
表示範囲は、X軸あるいはY軸の表示範囲を「最大値:最小値」とコロンで区切って決めます。
設定してない場合は、表示されるデータの最小値と最大値が使われます。
例えば、X軸範囲「0:20」とすると、X軸の左がゼロ、右が20になります。
また、「:20」とすると、最大値だけを20に強制します。



また測定の生データを表示したい場合は、「生データ」をクリックしてください。
例えば、「摩耗幅」を表示させた状態で、「生データ」をクリックすると、工具刃先画像を見ることができます。
下図は、さらに切削速度を50m/minのみ、送りを0.02,0.05mm/rev、切込を0.05mmに限定した場合です。



現在の表示状態に名前をつけて保存するには、「分析目的」の表にある■をクリックしてください。
グラフ、表、軸の設定など、全ての表示状態を保存することができます。



名前を入力するダイアログが開きますので、適当な名称を入力してください。



登録された名前をクリックすると、登録時の表示状態が再現されます。
登録を消去するときは、名前の前の■をクリックしてください。
これらの設定は保存されますので、bccsViewの次回の起動後も有効です。



表示項目の詳細



<新規に表示する項目を選択>で選択できる項目は次のとおりです。

表示する項目 内容
TestID 個々の試験を識別する番号。日付と時刻から生成されるので、個々の試験にユニークな数値となる。
面粗さ 仕上げ面粗さ。Rz。
なお、面粗さの生データは、下図のような仕上げ面のプロファイル(断面形状)である。
直径誤差 NCで設定した目標直径と、実測直径との相違。 直径は、円周上の8箇所を測定した平均値。 仕上げ面粗さの影響を受ける。
直径の生データは、8箇所の測定値を折れ線で表示した極座標グラフ。
熱電圧 熱起電力。工具と被削材の組み合わせが異なると、同じ電圧でも温度は異なるので、 異なる工具・被削材で切削温度の比較はできないが、切削条件と温度上昇率との関係を 調べることで、切削温度が高くなりやすい材料かどうかを推測できると考えられる。
熱電圧の生データは、切削中の熱電圧の時間変化。下図に典型的なグラフを示すが、 切削開始とともに瞬間的に一定電圧(一定温度)に到達することが分かる。
摩耗幅 画像処理により測定された逃げ面摩耗幅。逃げ面への溶着物と摩耗との判別が困難なので、 摩耗形態により計測できない場合がある。
摩耗幅の生データを表示すると、下図のように刃先画像が確認できる。 カラー画像により、逃げ面摩耗や、溶着の状況を確認できる。
比切削力 刃先に作用する応力であり、主分力÷(送り×切込)で計算される。 材料が硬いほど比切削力は大きくなるので、 材料の加工硬化の評価に利用できる。
下図は、SUS316とS45Cとの比較。縦軸は比切削力(kN/mm)。
加工硬化しやすいSUS316は、S45Cに比べ比切削力そのものが大きいと同時に、 切削面積(送り×切込)の減少に伴って、比切削力が増大する。

硬さ ロックウェル硬さ試験機の圧子を仕上げ面に押し付けてできた溝の深さ。
仕上げ面硬さの評価が目的。仕上げ面粗さが小さい場合にのみ有効。
主分力 切削3分力の一つで、すくい面を押し下げる力。 切削で消費されるエネルギー(電力)は、主分力×切削速度が支配的となる。
送り分力 送り方向の力。刃物を押し戻す方向をプラスとする。 値がマイナスの場合は、材料に引き込まれる方向に働いていることを示す。
背分力 切込方向の力。刃物を押し返す方向をプラスとする。 背分力は、被削材を曲げる力でもあるので、特に細軸加工では、寸法精度に影響する。
主変動 主分力の変動。切削力の変動は、溶着物の生成・脱落、むしれ型切りくずの発生、工具破損、 等によって起きるので、切削力変動の大きな加工は、不安定な加工であると言える。
送変動 送り分力の変動
背変動 背分力の変動
実施状況 試験が実施された条件を■で表す。
直径 その試験が行われたときの材料直径
肉厚 中繰り加工の試験で有効。その試験が行われたときのパイプ肉厚。
切りくず形状 未対応
積算距離 試験開始から終了までの切削距離。同一の条件を切削し続ける寿命試験を評価するとき、 切削距離による評価項目の変化を分析するとき使用する。
下図は、SUS316の寿命試験における、直径誤差と切削距離との関係。 切削距離の増大に伴って、直径誤差が増大している(徐々に太くなる)ことが分かる。
積算時間 試験開始から狩猟までの切削時間
比理論粗さ Ry÷理論粗さ
切削面積 送り×切込で計算される面積
仕事率 単位はW(ワット)。主分力×切削速度で計算され、切削に消費される単位時間当たりのエネルギーを示す。
切削の良否は、上記の項目を総合して判断しなければならないが、複数の数表やグラフを参照しながら 分析するのは煩雑である。そこで、顔に対する人間の高い認識能力を利用した分析手法として、顔グラフ、と 呼ばれる表示方式が提案されている。
顔グラフでは、顔を構成するいくつかの部品の形状に複数の値を割り当て、 顔の表情により、総合的に判断する。 bccsViewでは、眉毛に背分力、目に主変動、口に仕上げ面粗さを割り当てているが、 割り当てる項目や割当先については、今後の検討が必要である。
下図では、右下の条件は、背分力、主変動ともに大きく、仕上げ面粗さも悪い。

利用条件(ライセンス)

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  6. 不具合がありましたら、ご連絡いただけると幸いです。
なお上記は、閲覧ソフトに関する利用条件です。
試験データについては、それぞれの試験実施者が権利を保有します。
したがって、試験データの閲覧や配布には、別途、権利者の許可が必要です。

連絡先

長野県工業技術総合センター 精密・電子技術部門 加工部
 E-mail:部門のE-mail     TEL 0266-23-4052 

GNUPLOTについて

このソフトウエアでは、グラフの表示にGNUPLOTを利用しています。
GNUPLOTをGNUPlotディレクトリ(フォルダ)にインストールしないと、グラフが表示できません。
配布元からダウンロードして、GNUPlotディレクトリにインストールしてください。
グラフ表示に必要なファイルは、 wgnupl32.exe です。
なお、動作するGNUPLOTのバージョンは、Version 3.7 patchlevel 3 です。
最新のバージョンでは動作しませんので、ご注意ください。

GNUPLOT
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